特集 看護婦の勤務と生活の合理化
第4部 生活を豊かにするために
海外留学への道
塚本 蝶子
1
1コロンビア大学
pp.176-177
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912577
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留学をするということの意味にはいろいろある。人により異なつた意味を持つ留学について,ひとりの人間がこういうものです,と他の人に語っても意志があるか否か,私には疑問である。しかし実際に留学というひとつの行動の本質的なものの中には,それを経験した者が,これから経験をしようとしている人達や漠然とそんなことを希望している人達に,実質的な問題を取り上げて語り得る点もあるかと思う。またそうすることによつて少しでも多くの看護婦が,くだけた気持ちで留学のための準備や勉強をし,実際に海外に出たときの知識の一助になつたらとも思う。留学をすると考えるだけでも嬉しくなる人と,怖ろしさに命の縮む思いをする人とがあるかもしれない。嬉しい怖ろしいの感情とは別個に,現在の日本からどうすれば海外留学が出来るかの答えを求めてみよう。
第1に日本の看護協会の会員である者に,その特典が与えられる。理由は国際看護協会の仕事の一部として,ICNが主となつて世界中の看護婦が相互の理解を深め,与えるものを与え,得るものを得,世界の看護の改善と発展を目標として,留学生の交換を行なつており,日本の看護協会もこれに参加しているからである。
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