投稿論文 短報
経口モルヒネ服用患者における自己調節鎮痛法による術後疼痛管理の経験
中山 隆弘
1
,
飯嶋 哲也
,
石山 忠彦
,
中嶌 絵美
,
熊倉 康友
,
松川 隆
1山梨大学 医学部麻酔科学講座
キーワード:
Fentanyl
,
Ketamine
,
Lidocaine
,
Morphine
,
口腔腫瘍
,
骨髄炎
,
自己調節鎮痛法
,
術後管理
,
腺癌
,
疼痛測定
,
経口投与
,
放射線障害
,
癌性疼痛
,
Pregabalin
,
下顎骨切り術
,
腐骨
Keyword:
Fentanyl
,
Pregabalin
,
Adenocarcinoma
,
Administration, Oral
,
Lidocaine
,
Ketamine
,
Analgesia, Patient-Controlled
,
Morphine
,
Pain Measurement
,
Mouth Neoplasms
,
Osteomyelitis
,
Cancer Pain
,
Radiation Injuries
,
Postoperative Care
,
Mandibular Osteotomy
pp.539-542
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021237775
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症例は71歳女性で、3年前に舌下腺がんの診断で腫瘍摘出術、左頸部郭清術、前腕皮弁再建術を施行した。その後、局所再発部位に対してサイバーナイフ治療を行ったところ、下顎骨骨髄炎を発症し、皮弁形成術のため腐骨除去術と皮膚切除術が予定された。左下顎部の疼痛があり、手術1ヵ月前から手術直前までモルヒネ徐放剤とモルヒネ速放剤を内服していた。手術終了10分後に静脈内患者自己調節鎮痛法(PCA)を開始し、モルヒネ5mg/mL、ケタミン1mg/mL、リドカイン7.8mg/mLの薬液を使用し、ベース0.5ml/hr、ボーラス1回0.5mL、ロックアウト時間10分の設定で開始した。帰室時よりPCAによる疼痛管理を行い、モルヒネ速放剤の薬物動態が安定したと考えられる術後11日目にPCAを終了した。術後46日目にモルヒネ徐放剤を80mg/dayに減量し、術後70日目に皮弁形成術を施行するまでこの量で継続し、モルヒネ速放剤の使用回数は1日0回でNRS 0-1で推移した。
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