投稿論文 短報
予期せぬ気管狭窄により換気不能・挿管不能(CVCI)に陥った1症例
佐藤 ゆかり
1
,
井浦 晃
,
柴田 晶カール
,
松本 充弘
,
藤野 裕士
1大阪大学 大学院医学系研究科麻酔集中治療医学教室
キーワード:
眼窩疾患
,
気管狭窄
,
気管切開術
,
胸郭成形術
,
術中合併症
,
気管内挿管法
,
膿瘍
,
カプノグラフィー
,
挿管困難症
,
胸部CT
Keyword:
Abscess
,
Thoracoplasty
,
Intraoperative Complications
,
Intubation, Intratracheal
,
Tracheal Stenosis
,
Tracheotomy
,
Orbital Diseases
,
Capnography
pp.130-133
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021135680
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14歳男児。左眼窩内膿瘍に対し緊急眼窩骨膜下開放術が予定された。身体所見上、左胸郭変形を認めるも、術前検査では異常所見なく、通常どおりの全身麻酔管理を行う方針とした。だが、麻酔導入時に気管狭窄による換気不能・挿管不能(CVCI)を呈し、JSA気道管理ガイドラインに従って気管切開および経皮的心肺補助(PCPS)装着を行った。その結果、循環動態は安定し、予定どおり手術を施行することができた。術翌日にはPCPSを離脱し、術後8日目に気管狭窄を解除する目的で胸郭形成術が行なわれ、術後93日目に気管切開孔閉鎖の上で後遺症なく退院できた。
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