投稿論文 症例
持続洗浄型NPWTのフィルムの貼り代に穿通枝皮弁を用いた坐骨部褥瘡の1例
奥野 友孝
1
,
石椛 寛芳
,
春名 奈津紀
1加古川市民病院機構加古川中央市民病院 形成外科
キーワード:
褥瘡性潰瘍
,
洗浄療法
,
臀部
,
陰圧閉鎖療法
,
穿通枝皮弁
Keyword:
Therapeutic Irrigation
,
Pressure Ulcer
,
Buttocks
,
Perforator Flap
,
Negative-Pressure Wound Therapy
pp.1223-1227
発行日 2021年10月10日
Published Date 2021/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022021375
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症例は脊髄損傷で車椅子生活の80歳男性で、右坐骨部褥瘡の再発を主訴とした。初診時は肛門近傍に2ヶ所の皮膚欠損を認め、褥瘡は骨に達していた。骨髄炎併発を疑ったが、座位時のバランスの崩れや褥瘡再発の危険性を考慮して坐骨結節は削らなかった。感染した組織を一塊に切除した後、持続洗浄型局所陰圧閉鎖療法(NPWTci)の際のフィルムの貼りしろ確保と死腔充填のために傍仙骨穿通枝皮弁を挙上した。さらに洗浄用カニューレを皮膚から創内部に刺入した後、NPWTciを4週間行った。術後経過は良好でリークなどによる中断はなく、術後10ヵ月現在、再発を認めない。
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