特集 今日からの診療に役立つ ビジュアルでダイレクトに解説する体表・軟部疾患の検査&臨床画像
画像検査各論 虚血肢・難治性潰瘍 坐骨部褥瘡と側弯の関係の重要性 単純X線像と3DCTと体圧分布測定スキャン画像
長谷川 泰子
1
,
寺師 浩人
1神戸大学 大学院医学研究科形成外科学
キーワード:
X線診断
,
交通事故
,
褥瘡性潰瘍
,
脊髄損傷
,
脊柱管癒合不全
,
脊柱側彎症
,
創傷治癒
,
X線CT
,
臀部
,
三次元イメージング
,
体圧
Keyword:
Accidents, Traffic
,
Scoliosis
,
Spinal Cord Injuries
,
Spinal Dysraphism
,
Wound Healing
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Radiography
,
Pressure Ulcer
,
Buttocks
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.S235-S241
発行日 2022年6月30日
Published Date 2022/6/30
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022279257
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坐骨部褥瘡と側弯の関係について検討した。2008年1月~2021年12月に当院褥瘡・難治性潰瘍外来を受診した坐骨部褥瘡患者のうち、単純X線で脊椎の評価を行うことができた患者44人(男性30人、女性14人、平均41.2歳)を対象とした。原因の内訳は交通事故による脊髄損傷が22人、二分脊椎8人、脊椎炎や膿瘍などの感染が2人、筋ジストロフィー症が2人、脊椎出血が2人、術後合併症が1人、その他7人であった。側弯を認めたのは17人(39%)であり、側弯がある場合の褥瘡の治癒率は47%であり、側弯がない場合の褥瘡治癒89%に比べて治癒率が低かった。側弯が見られた17人はCobb角を測定すると軽度(10°未満)が4人、中等度(10°以上30°未満)が5人、高度(30°以上)が8人であった。軽度は75%治癒、中等度は褥瘡治癒が80%、高度は褥瘡治癒が13%と治癒率が低くなった。
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