投稿論文 症例
後頸部の表皮囊腫と思われた毛包上皮由来有棘細胞癌(FSCC)の1例
田邉 毅
1
,
米満 弘一郎
,
小薗 喜久夫
,
本田 由美
1寿量会熊本機能病院 形成外科
キーワード:
鑑別診断
,
超音波診断
,
頭頸部腫瘍
,
皮膚腫瘍
,
表皮囊胞
,
扁平上皮癌
,
毛包
Keyword:
Skin Neoplasms
,
Head and Neck Neoplasms
,
Ultrasonography
,
Epidermal Cyst
,
Diagnosis, Differential
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Hair Follicle
pp.590-594
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021227814
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66歳男性。約10年前に出現した後頭部皮下腫瘤を主訴とし、臨床所見、超音波所見より、感染および炎症を伴う表皮囊腫と診断した。腫瘍摘出術を行い、病理組織学的所見より有棘細胞癌と診断し、毛包および表皮囊腫からの発生を疑った。有棘細胞癌であったため、切除断端は陰性であったが切除縁付近の通常皮膚および筋膜までの追加切除を行った。PETおよびMRIによる全身検索で他に原発を疑う所見はなく、後頸部原発の毛包上皮由来有棘細胞癌(FSCC)と診断した。術後約1年6ヵ月現在、再発、転移は認めない。
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