投稿論文 症例
前頭洞より生じた眼窩骨腫の1例
小久保 健一
1
,
林 憲吾
,
藤井 晶子
,
北村 翔
,
二宮 龍之介
,
芳賀 祥子
,
前田 千絵
,
前川 二郎
,
下山 潔
1藤沢湘南台病院 形成外科
キーワード:
ドレナージ
,
眼窩腫瘍
,
骨腫
,
骨膜
,
前頭洞
,
X線CT
,
超音波外科
Keyword:
Frontal Sinus
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Osteoma
,
Periosteum
,
Orbital Neoplasms
,
Drainage
,
Ultrasonic Surgical Procedures
pp.1315-1321
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021047108
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症例は42歳男性で、13年前ごろより左内眼角に腫瘤を自覚していた。今回、腫瘤の大きさは変わっていないが整容面を気にして再度当院形成外科を受診となった。自覚してから13年間経過していること、発生部位、密度の濃い骨と同等の吸収域から考慮して骨腫を疑った。前頭洞の処置は希望せずに整容面での処置のみを希望したため、減量術の方針となり、当科初診10ヵ月後に全身麻酔下に手術を施行した。視野展開のために超音波手術器を用いてある程度縦に2分割しておき、残存している鼻骨は削らないように骨ノミで内側の腫瘍を切除した。鼻骨は一部欠損しており、外側の腫瘍に対して超音波手術器(ソノペット)を用いて減量した。病理組織学的所見では腫瘍は正常緻密骨にきわめて類似したものであった。術後10ヵ月時点で眼球運動制限は認めなかった。
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