特集 産婦人科医療の偏在化にどう立ち向かうか?―持続可能な医療体制を目指して
総論
1.人口減と出産数減少の現状と対策
倉澤 健太郎
1
K. Kurasawa
1
1横浜市立市民病院産婦人科(病院長補佐/産婦人科長/母子医療センター長)
pp.1-6
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003693
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日本の少子化と人口減少は,長期的な経済社会構造の変化と密接に関係している。1990年代以降,人口ボーナス期は終焉し,人口オーナスの時代に入り,生産年齢人口の縮小と扶養負担の増大が顕著となった。政府はエンゼルプラン以降,多様な少子化対策を講じてきたが,依然として出生数は減少し,2025年には過去最少の66.5万人と予測されている。少子化の背景には,働く女性のM字カーブは解消されつつあるものの正規雇用としてのL字カーブ,雇用不安,家族政策の不足が重層的に存在する。他方,先進国では就業継続と出生を両立が可能となっており,日本にも単発ではない包括的な政策転換が求められる。本稿では,人口動態の現状と課題を整理し,今後必要となる施策の方向性を論じる。

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