特集 CQ&図解で学ぶ 生殖医療の基礎講座
Ⅲ 外科的治療介入のポイント
CQ 11 子宮腺筋症病巣除去術の適応と子宮破裂リスクは?
松尾 光徳
1
,
廣田 泰
2
1東京大学医学部附属病院女性診療科・産科
2東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座
pp.1219-1226
発行日 2025年11月30日
Published Date 2025/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003606
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A
▶子宮腺筋症病巣除去術は挙児希望を有する子宮腺筋症患者の治療選択肢の1つであり,内分泌療法でも改善されない月経困難症・過多月経などの症状や,反復流産・早産といった子宮腺筋症による妊娠への負の影響を取り除くことを目的として施行される。
▶月経困難症・過多月経だけでなく,子宮腺筋症による妊娠への負の影響を取り除く可能性があり,今後エビデンスの確立が期待される。
▶術後管理についても十分考慮する必要があり,再発や妊娠時のリスク(子宮破裂・癒着胎盤の可能性)の認識と,妊娠時の慎重な管理が必要である。
▶本術式は,内分泌療法や生殖補助医療などのそのほかの選択肢を十分に検討したうえで選択することが望ましく,またその際には患者への十分なインフォームド・コンセントが必須である。

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