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中学~高校生における,アンケート調査票を用いた性別違和の大規模実態調査
豊島 将文
1
,
滝澤 彩子
1
,
小川 淳
1
,
鈴木 俊治
1
M. Tosyoshima
1
,
A. Takizawa
1
,
A. Ogawa
1
,
S. Suzuki
1
1日本医科大学産婦人科
pp.83-89
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003279
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本研究では,性別違和を抱える中学~高校生の現状を把握するため,ユトレヒト性別違和スケール-ジェンダースペクトラム(UGDS-GS)を用いたアンケート調査を実施した。その結果,性別違和の割合は狭義で0.56%,広義で1.23%となり,先行研究と同等の結果であった。特に性自認が「あてはまるものなし」と回答した生徒に性別違和の割合が高く,UGDS-GSのスコアは性別違和の訴えがある生徒で有意に高かった。この結果は,性別違和を抱える中学~高校生への支援策検討において重要な示唆を与える。今後の課題として,経時的なフォローアップや質的研究との組み合わせ,具体的な支援プログラムの開発と評価などが挙げられる。
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