特集 がんサバイバーにおける女性医学―産婦人科医にできること
各論
5.がんサバイバーのセクシュアルヘルス―産婦人科医ができること―
永田 知映
1
C. Nagata
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座(講師)
pp.1551-1556
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003211
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がんサバイバー女性では,がんおよびその治療が引き起こす身体的,心理的,社会的な影響により,セクシュアルヘルスが障害されやすく,その特性を踏まえたケアが必要である。セクシュアルヘルスに関するケアが,がん診療およびその終了後にも標準的に提供されるようになることは,がんサバイバー女性の短期的・長期的なQOLの向上につながると考えられ,女性医学がこの領域で果たしうる役割は大きいのではないだろうか。またセクシュアルヘルスに関連しては,エビデンスが確立していない治療法や国内で未承認の薬剤・機器があり,エビデンスや国内データの整理を進めることが望ましいと考える。本稿ではがんサバイバー女性のセクシュアルヘルスについて,特に性機能障害と避妊について取り上げ,女性医学ができることについて考えたい。
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