特集 がんサバイバーにおける女性医学―産婦人科医にできること
各論
4.がんサバイバーの長期的ケア―骨粗鬆症・脂質異常―
尾臺 珠美
1
,
寺内 公一
1
T. Odai
1
,
M. Terauchi
1
1東京科学大学茨城県地域産科婦人科学講座
pp.1543-1549
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003209
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がんサバイバーの健康寿命の延伸には心血管疾患(CVDs)の予防と運動機能の維持は不可欠である。女性のがんサバイバーのヘルスケアを考えるうえで卵巣機能は重要な因子である。早発卵巣機能不全に対しては,禁忌がない限り少なくとも自然閉経年齢(50~52歳)までのホルモン補充療法(HRT)が強く推奨されている。脂質異常症や高血圧などの生活習慣病と骨粗鬆症の発症・進展機序は一部共通しており,酸化ストレスの亢進やホモシステイン高値が関与している。そのため,がんサバイバーの診療においては包括的な管理が必要である。
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