特集 フローチャートでわかる 婦人科外来診療パーフェクトブック
Ⅳ 生殖・内分泌
43.逆行性射精,勃起障害(ED)
白井 雅人
1
,
辻村 晃
1
M. Shirai
1
,
A. Tsujimura
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科
pp.1382-1386
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003179
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永井らの経直腸エコープローブを利用した実際の射精を観察した結果,以下の射精のメカニズムが証明された。① 前立腺液が前立腺部尿道へ分泌される。これが射精不可避のトリガーになる。その直後に,② 膀胱頸部が平坦化し内尿道口が閉じる。そして,③ 膀胱頸部の平坦化とほぼ同時に,精囊から精液(精囊液)が射精管を通り,直接尿道球部へ直線的に射出される1)。逆行性射精は ② のメカニズムが障害された状態である。逆行性射精は前立腺肥大症術後の発生がよく知られているが,臨床的には糖尿病患者に合併することが多い。わが国における全国調査が行われているが,2024年8月現在集計中であり,頻度は確定されていない。
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