特集 帝王切開のネガティブ・インパクトの克服と新たな取り組み
II.ネガティブ・インパクトの回避に向けた取り組み
4.皮膚切開と縫合方法,創部の術後管理
小松 宏彰
1
H. Komatsu
1
1鳥取大学女性診療科群
pp.249-255
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002891
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産婦人科領域において,対象となる患者年齢は若年女性も少なくはなく,特に帝王切開では20~40歳台の女性が主となる。帝王切開術後は1カ月までは管理を行うが,その後,創部管理を行う機会は極めて少ない。また,創部管理法についてはエビデンスを熟知している産婦人科医は多くないと思われる。適切な創部管理は創部の肥厚性瘢痕・ケロイド形成に大きな影響を与える。肥厚性瘢痕・ケロイドは患者QOLにも関与するといった報告もみられる。創部管理はメスにて皮膚切開を行うところから始まっている。皮膚切開の方向に加えて,解剖の理解,閉創時の縫合糸の種類・縫合方法,そして手術後の創部固定すべての管理が望まれる。
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