特集 胎盤の科学がもたらす周産期疾患の新たな理解
11.癒着胎盤に対する止血法
正岡 駿
1
,
竹田 純
1
S. Masaoka
1
,
J. Takeda
1
1順天堂大学産婦人科学講座
pp.1143-1149
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002734
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癒着胎盤は大量出血や妊産婦死亡の原因となる病態であり,分娩前の診断や詳細な評価と綿密な計画が重要である。止血法としては子宮腔内バルーンタンポナーデや縫合術,大動脈閉塞バルーンカテーテルなどがあるが,手技だけでなく手術部・輸血部・放射線部・泌尿器科・麻酔科医・小児科医などとの連携や患者・家族への十分な治療法に関する説明も重要となる。分娩時に癒着胎盤が診断されることや,予想を上回る大量出血に遭遇する可能性もあるため,off the job trainingも含めて日頃より有事に備えておく必要がある。
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