診療
子宮・付属器腫瘤を形成した造血器腫瘍7症例の検討
甲斐 一華
1
,
児玉 美穂
1
,
今中 亮太
2
,
岡谷 健史
2
,
藤原 恵
3
,
片山 雄太
2
,
牟田 毅
2
,
三春 範夫
1
,
伊達 健二郎
1
I. Kai
1
,
M. Kodama
1
,
R. Imanaka
2
,
T. Okatani
2
,
M. Fujiwara
3
,
Y. Katayama
2
,
T. Muta
2
,
N. Miharu
1
,
K. Date
1
1広島赤十字・原爆病院産婦人産婦人科
2同 血液内科
3同 病理診断科
pp.431-435
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002528
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当施設は多数の血液疾患患者の集まる中核病院であるため,造血器腫瘍が子宮・付属器に髄外・節外腫瘤を形成する症例に遭遇する機会が比較的多い。今回,2010~2022年の13年間で,子宮付属器に髄外・節外腫瘤を形成した急性白血病3例,悪性リンパ腫(ML)4例を後方視的に検索しえたため報告する。腫瘤形成部位は子宮5例,付属器6例(重複あり)であった。診断時の年齢は22~74歳であり,初発症例が3例で他4例は再発(浸潤)であった。子宮・付属器原発の悪性腫瘍との鑑別のためには組織学的診断が必須である。造血器腫瘍の髄外・節外腫瘤が疑われる際には,血液内科と連携し早急な組織学的・遺伝学的診断を行い治療につなげる必要がある。
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