症例
閉経後の不正性器出血を契機に診断されたhCG産生胃がんの1例
加川 葉月
1
,
高木 博
1
,
池田 庸子
2
,
木村 有志
3
,
高杉 美絵子
4
,
市古 哲
1
,
川鰭 市郎
1
,
松波 和寿
1
,
今井 篤志
1
H. Kagawa
1
,
H. Takagi
1
,
Y. Ikeda
2
,
Y. Kimura
3
,
M. Takasugi
4
,
S. Ichiko
1
,
I. Kawabata
1
,
K. Matsunami
1
,
A. Imai
1
1社会医療法人蘇西厚生会松波総合病院産婦人科
2同 病理診断科
3同 消化器内科
4同 放射線科
pp.217-222
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002475
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症例は76歳,2妊2産。53歳閉経性器出血と下腹部痛を主訴に当院を受診した。骨盤部造影MRIでは年齢相応の萎縮子宮と卵巣で,腫瘤などを認めなかった。血液検査でエストラジオール119pg/ml,hCG 8880 mIU/ml,全身造影CTで胃噴門部の壁肥厚,胸部の多数のリンパ節腫瘤,両側肺結節腫瘤が認められた。上部消化管内視鏡検査で胃食道接合部に潰瘍形成を伴う隆起性病変および食道全体にも壁内転移を疑う腫瘤が数カ所認められた。病理組織診断で腺がん,免疫染色によってhCG産生腫瘍と診断された。手術適応はなく,現在消化器内科で化学療法を施行中である。
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