特集 フェムテックと産婦人科医療
9.更年期以降の健康課題とフェムテック
飯田 美穂
1
M. Iida
1
1慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室
pp.1553-1561
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002402
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女性の半数が90歳以上まで生きる人生100年時代において,エストロゲン分泌が低下・枯渇した更年期以降の健康問題は,女性個人のものとして捉えるだけではなく,社会の課題として解決策に取り組む必要がある。不調を抱えながらも様々な理由で多くの女性が医療機関への受診を控える更年期障害やgenitourinary syndrome of menopause(GSM),骨盤臓器脱といった更年期以降の健康課題に対し,女性自らが実行できるセルフケアや解決アプローチの幅が,フェムテックの普及により広がってきた。エビデンスに基づいた製品の開発・普及を進めていく上で,女性の包括的健康支援の専門家である産婦人科医もこれらの動向に目を向け,日々の診療にあたることが重要と考えられる。
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