合併増大号 今月の臨床 みんなで診る更年期からの女性の健康―多彩なアプローチを知ろう
治療編 : 実施するうえでのポイント
更年期以降の女性に対する漢方診療の基本
大澤 稔
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1東北大学大学院医学系研究科 漢方・統合医療学共同研究講座
キーワード:
更年期障害
,
統合医療
,
漢方
,
自律神経調節障害
Keyword:
更年期障害
,
統合医療
,
漢方
,
自律神経調節障害
pp.103-109
発行日 2025年1月10日
Published Date 2025/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790010103
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●更年期症状には,エストロゲンが有効な症状(狭義)と無効な症状(広義)が混在するため,問題解決のためには漢方治療を含めた統合医療的対応を必要とする.
●更年期症候群の本態は自律神経調節障害であるため,苓桂朮甘湯を基本薬としつつ,他の治療薬(西洋薬も可)を組み合わせていくとよい.
●漢方薬の治療効果は2週間ほどで判定可能であり,何らかの変化が確認できれば治療を継続,変化がなければ変更を行う.改善のないまま何か月もの内服は不適切である.
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