特集 どうする? 子宮腺筋症の管理
9.子宮腺筋症合併妊娠の妊娠・分娩管理
山口 宗影
1
,
近藤 英治
1
M. Yamaguchi
1
,
E. Kondoh
1
1熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学
pp.1443-1449
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002371
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近年の生殖補助医療の進歩により,子宮腺筋症を合併した女性も妊娠が可能となった。子宮腺筋症女性が妊娠すると,慢性炎症が胎盤形成に与える影響や子宮筋の伸展の制限のため,様々な周産期合併症のリスクが上昇すると考えられている。これらの周産期合併症は重複することもあり,その場合はさらに妊娠・分娩の管理を困難とする。子宮腺筋症に関連する妊娠・分娩のリスクを十分に認識し,子宮腺筋症の核出術を行う施設,生殖補助医療を行う施設,妊娠・分娩管理を行う施設の間で,臨床情報を共有し,子宮腺筋症の病巣を正確に評価し,症例に応じた妊娠・分娩管理を行う必要がある。
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