特集 どうする? 子宮腺筋症の管理
5.子宮腺筋症の疼痛管理
木村 文則
1
F. Kimura
1
1奈良県立医科大学(教授)
pp.1421-1427
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002367
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かつて,子宮腺筋症は子どもを産んだ後に罹患する病気と考えられていた。そのため,根治療法である子宮摘出術がよく行われていたが,近年の晩婚化・晩産化の影響で子宮の温存を希望する患者が増えている。子宮腺筋症の症状として最も患者を苦しめているのは,月経困難症をはじめとする疼痛である。このようなことから疼痛管理方法を熟知することは重要である。薬物療法とし,NASIDsをはじめホルモン療法,また,侵襲のある治療である子宮腺筋症の減量手術,高密度焦点式超音波,子宮動脈塞栓術などは疼痛に対して有効である。また,これらのメカニズム,副作用や合併症については十分に理解する必要がある。
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