特集 どうする? 子宮腺筋症の管理
3.子宮腺筋症の診断~病理の立場から~
森谷 卓也
1
,
岩城 悠実
1
T. Moriya
1
,
Y. Iwaki
1
1川崎医科大学病理学
pp.1409-1413
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002365
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
子宮腺筋症は,子宮筋層内に異所性の子宮内膜組織が出現する良性の疾患である。病理学的立場からは,まず,正確な診断を下すために適切な標本作製と肉眼観察が重要である。病理組織像には,子宮内膜腺,内膜間質が島状に認められ,平滑筋により取り囲まれるが,構成要素それぞれに形態的な幅があり,鑑別すべき病態も存在する。また,診断に際しては,子宮内膜基底部からの距離の計測に関して,複数の見解が存在している。本稿では,日常の病理診断の実際について解説し,特に注意すべき点や今後解決すべき課題についても述べる。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.