診療
遺伝部門のない病院における,保険適用となったHBOC診療に対応した遺伝外来立ち上げの取り組み
竹田 貴
1
,
白石 悟
2
T. Takeda
1
,
S. Shiraishi
2
1那須赤十字病院産婦人科(第二産婦人科部長)
2同 院長
pp.439-443
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002121
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2020年4月より全卵巣癌がBRCA1/2遺伝子検査の保険適用となり,遺伝カウンセリング加算の対象となった。コロナ禍において,地域や県をまたいだ高度医療機関への紹介も容易ではない状況で,地域で婦人科腫瘍・遺伝診療を完結すべく産婦人科外来内に遺伝外来を立ち上げた。遺伝カウンセリング加算の施設認定のためにはその実績が必要だが,臨床遺伝,婦人科腫瘍,乳腺,泌尿器,各1名ずつの専門医の連携のもと,コストフリーで遺伝カウンセリングを行い,届出した。BRCA1/2遺伝子検査は全例遺伝外来で説明し同意を取得し,まず卵巣癌,乳癌に対し,その後前立腺癌に適用拡大して行った。陽性例は産婦人科より各該当科にサーベイランス依頼し,保険遺伝診療を推進している。
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