特集 産婦人科診療に必要な遺伝カウンセリングの基本知識と実際
各論
5.出生前診断:非確定検査編
-—事後の結果に関する遺伝カウンセリング—
伊藤 由紀
1
,
佐村 修
1
Y. Ito
1
,
O. Samura
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科・遺伝診療部
pp.177-181
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002053
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近年,出生前検査の社会的認知は高まりつつある。非確定検査のメリットは検査に伴う流産などのリスクがないことであり,確定検査である羊水検査などの必要性を判断したい場合に,非確定検査によるリスク評価が考慮される。現在,妊娠初期超音波マーカー検査,コンバインド検査,母体血清マーカー検査,NIPTの4つの非確定検査があり,それぞれの検査の特徴について解説する。また,いずれの非確定検査においても遺伝カウンセリングは必要である。遺伝カウンセリングを通して個々の妊婦が検査について正しく知り,自律的に検査を受けるかどうかを判断できるように適切な情報提供をし,妊婦の意思決定を支援することが求められる。
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