症例
外来子宮鏡検査および子宮内膜組織診にて子宮内膜ポリープと診断したが,子宮鏡下手術後に初期子宮体癌が判明した1例
-―当院での外来子宮鏡検査をふまえて―
北岡 由衣
1
,
北村 圭広
1
,
川俣 まり
1
,
澤田 重成
1
Y. Kitaoka
1
,
Y. Kitamura
1
,
M. Kawamata
1
,
S. Sawada
1
1京都山城総合医療センター産婦人科
pp.1215-1220
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001911
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子宮内膜ポリープのほとんどが良性疾患であるが,稀に悪性病変を認めることがある。子宮鏡検査を併用することで診断精度が上がるとの報告もあり,当院では積極的に子宮鏡検査を行っている。当院で施行した150例中4例は子宮鏡検査を併用し悪性診断につながったが,今回,無症状の挙児希望のない閉経前女性で子宮鏡検査でも良性の子宮内膜ポリープのようにみえ,子宮内膜組織診でも悪性所見が得られず,子宮鏡下手術後に初期子宮体癌が判明した症例を経験した。多発性のものや大きな子宮内膜ポリープではさらなる注意が必要であると考えられた。
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