特集 ホルモンの病態異常と臨床検査
各論Ⅱ 多臓器,組織におけるホルモン相互間作用
6.性周期(月経)
橋場 剛士
1
,
吉村 泰典
1
Tsuyoshi HASHIBA
1
,
Yasunori YOSHIMURA
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
キーワード:
ゴナドトロピン
,
性ステロイド
,
視床下部下垂体卵巣系
Keyword:
ゴナドトロピン
,
性ステロイド
,
視床下部下垂体卵巣系
pp.1347-1350
発行日 2008年10月30日
Published Date 2008/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101795
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性周期とは
女性の性周期の目的は,一つの成熟卵子を卵巣から放出すること,さらに,受精により発生する胚が着床できるように子宮内膜を準備することであると考えられている.
成熟卵子とは,第一減数分裂を完了し第1極体を放出し,第二減数分裂中期に入り,細胞質に初期発生に必要な分子が蓄えられた卵子である1).出生時の卵巣には約200万個の卵子が存在するが,その後徐々に減少を続け,思春期には40万個程度となる2).卵子を含む卵胞の被膜が破綻し,卵子が卵胞外に放出されることを排卵というが,生殖年齢期間中におおよそ400個の卵子のみが排卵される2).
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