特集 最新知識の理解に役立つ 産婦人科医療の変遷と展望
企画者のことば
桑原 慶充
1
Yoshimitsu Kuwabara
1
1日本医科大学付属病院女性診療科・産科(准教授)
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001862
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医学は,テクノロジーの進歩,生物学的発見,社会変化などを背景に連綿と発展してきた。歴史を学ぶようにその変遷をたどり,過去との連続性のなかで今を理解することは,知識と理解をアップデートするうえで効率的なアプローチである。産婦人科学は,女性特有の病態や,生理的,形態的,精神的特徴を扱う一連の学問体系である。この四半世紀のうちに大きく細分化が進み,周産期,生殖医療,婦人科腫瘍,女性医学の4つの領域を広く扱うようになった。こうしたなかで,産婦人科を標榜する医師は,自らの専門領域はもちろんのこと,それ以外についても一定以上のバランスのとれた知識と技能を持っていることが,社会から求められている。一方で,各領域の高度専門化が進むなかで,産婦人科医療の全体を継続的にキャッチアップしていくのは容易ではない。セミナーや専門書籍で情報を取得し,スキルアップを図っていくのには,相応の時間と努力を要する。
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