特集 症例にマッチする分娩誘発アプローチ
企画者のことば
桑原 慶充
1
Yoshimitsu Kuwabara
1
1日本医科大学付属病院女性診療科・産科(准教授)
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001682
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哺乳動物の妊娠期間は種によって様々ですが,ヒトではほかの動物種に比べて中央値からのばらつきが多いことが知られています。これは,陣痛発来・分娩進行に必要な子宮頸管熟化や子宮筋活性化のメカニズムに大きな個体差が存在することを示唆しています。そのため,同じ方法で分娩誘発を行っても,頸管熟化法が奏効しない場合や子宮収縮薬で有効陣痛が得られない場合に必然的に遭遇することになります。また,分娩誘発は様々な目的で行われており,その適応によってアプローチや留意すべきポイントが異なります。したがって分娩誘発に際しては,ベストプラクティスという概念はなじまず,症例ごとにマッチする方法で臨む必要があります。
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