症例
自らの訴えで確定診断しFGFR1変異が原因と推定されたKallmann症候群の1例
山本 志緒理
1
,
磯部 晶
1
,
小池 大我
1
,
波多野 香代子
1
,
竹中 基記
1
,
仲間 美奈
2
,
古井 辰郎
1
,
森重 健一郎
1,2
S. Yamamoto
1
,
A. Isobe
1
,
T. Koike
1
,
K. Hatano
1
,
M. Takenaka
1
,
M. Nakama
2
,
T. Furui
1
,
K. Morishige
1,2
1岐阜大学医学部産婦人科
2岐阜大学病院ゲノム疾患・遺伝子診療センター
pp.1003-1009
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001849
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患者自らの訴えで診断したKallmann症候群の1例を報告する。症例は23歳。幼少期より無嗅症を自覚。15歳時,初経遅延で近医受診したが確定診断には至らず無月経が続き,16歳よりカウフマン療法を開始。23歳自ら本疾患を疑い紹介受診,精査にて同疾患と診断。遺伝子検査の結果,原因はFGFR1と推測した。本症例は診断未確定の段階で早期からHRTを開始し,骨密度低下の回避,二次性徴の誘導ができた。また本疾患は適切な問診がないと診断しづらく,中枢性無月経患者をみた場合はKallmann症候群も考慮する必要がある。
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