症例
回盲部に発生した腸管子宮内膜症4例に対する腹腔鏡手術の経験
深澤 祐子
1
,
加藤 稚佳子
2
,
柏原 宏美
2
Y. Fukasawa
1
,
C. Kato
2
,
H. Kashihara
2
1北里大学北里研究所病院婦人科
2第一東和会病院内視鏡外科センター婦人科
pp.523-531
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001279
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腸管子宮内膜症患者は,消化器症状を主訴とするため婦人科を受診しないことが多い。しかし,腸管子宮内膜症は内科的精査による診断が難しく,外科的治療時診断に至ることが少なくない。今回われわれは,様々な経緯で診断に至った回盲部腸管子宮内膜症の腹腔鏡手術を4例経験した。1例のみ月経周期と一致するイレウス症状を呈したため,術前に腸管子宮内膜症を想定しえた。全4例で子宮・付属器周囲に軽度〜高度の子宮内膜症病巣を認めた。子宮内膜症で婦人科手術を行う際は回盲部も観察し,早期診断・治療への端緒とするのが望ましいと考える。
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