特集 エキスパートから学ぶ婦人科ロボット手術update
各論
6.骨盤臓器脱に対するロボット手術
西 洋孝
1
H. Nishi
1
1東京医科大学産科婦人科学分野
pp.391-396
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001244
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骨盤臓器脱は,超高齢社会の到来とともに年々増加の一途をたどっているが,その治療のためには正しい骨盤臓器脱の診断が重要である。子宮脱や腟脱などDeLanceyの分類のレベルⅠの障害では,仙骨腟固定術がその術式の概念からも最も理にかなった選択されるべき術式であるが,腹腔鏡下仙骨腟固定術は高難度手術であり,ロボット支援下仙骨腟固定術がその欠点を補う意味でも注目されている。ロボット支援下仙骨腟固定術は縫合操作の難度が低く,患者のQOLを著しく改善する。また,周術期合併症が少なく再発率も低い。ロボット支援下仙骨腟固定術の保険収載がなった今後は,わが国で同術式が普及し,国民の福音となるものと思われる。
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