症例
成熟囊胞性奇形腫に起因する化学性腹膜炎を生じた2症例
中村 秋穂
1
,
中山 健太郎
1
,
石川 雅子
1
,
黒瀬 苑水
1
,
澤田 希代加
1
,
山下 瞳
1
,
石橋 朋佳
1
,
石川 典由
2
,
京 哲
1
A. Nakamura
1
,
K. Nakayama
1
,
M. Ishikawa
1
,
S. Kurose
1
,
K. Sawada
1
,
H. Yamashita
1
,
T. Ishibashi
1
,
N. Ishikawa
2
,
S. Kyo
1
1島根大学医学部産科婦人科
2同 大学医学部病理診断科
pp.191-197
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001188
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成熟囊胞性奇形腫は,腫瘍内容の漏出により化学性腹膜炎を併発することがあり,治療の原則は病巣切除と腹腔内洗浄である。今回,成熟囊胞性奇形腫に関連した化学性腹膜炎の症例を2例経験したので報告する。症例1は腹腔鏡下成熟囊胞性奇形腫切除後に遷延する腹痛,発熱,CRP上昇を認め,MRI所見から化学性腹膜炎と診断し腹腔内洗浄を施行した。症例2は経腟分娩後,遷延する発熱,CRP上昇,腹水を認め,CT所見から成熟囊胞性奇形腫破裂に伴う化学性腹膜炎と診断し,腫瘍切除,腹腔内洗浄を施行した。2症例とも現在まで化学性腹膜炎再燃を認めない。
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