特集 エキスパートの内視鏡手術―コツとピットフォールⅠ
7.子宮頸癌:腹腔鏡下広汎子宮頸部摘出術
-―浸潤子宮頸癌に対する子宮温存手術―
安藤 正明
1
,
二村 涼
1
,
市川 冬輝
1
,
濱崎 洋一郎
1
,
吉津 照見
1
,
小島 龍司
1
,
尾山 恵亮
1
,
菅野 潔
1
,
柳井 しおり
1
,
白根 晃
1
,
中島 紗織
1
,
海老沢 桂子
1
,
羽田 智則
1
,
太田 啓明
1
M. Ando
1
,
R. Nimura
1
,
F. Ichikawa
1
,
Y. Hamasaki
1
,
T. Yoshizu
1
,
R. Kojima
1
,
K. Oyama
1
,
K. Kanno
1
,
S. Yanai
1
,
A. Shirane
1
,
S. Nakajima
1
,
K. Ebisawa
1
,
T. Hada
1
,
Y. Ota
1
1倉敷成人病センター
pp.287-295
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000369
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子宮頸癌は近年若年層に増加しつつあり,治療時の妊孕能の温存は重要な課題となっている。筆者らは2002年浸潤子宮頸癌に対し腹腔鏡下広汎子宮頸部摘出術を開始した。Dargentのオリジナルの温存手術(腟式トラケレクトミー)はPiver type2(準広汎術式)であったが,アジア人の腟式アプローチの困難性と縮小手術への危惧から腟カフ形成以外は全操作を腹腔鏡下に行うtype3術式とした。いま開始から16年が経過し,92例に本術式を施行してきた。その長期予後,生児獲得率も良好な成績が得られた。しかしこの術式は腹腔鏡下に行うには手術の困難性が高く,特に尿管の分離が困難であった。2014年には,より繊細な動きが可能となるロボットを導入し,ロボット補助下広汎子宮頸部摘出術を開始した。本稿ではその術式を中心に解説する。
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