特集 将来に備えて胎児環境を整える─ DOHaD を学ぼう─
母体の栄養環境と次世代における非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)発症リスク
伊東 宏晃
1
1浜松医科大学附属病院周産母子センター
pp.987-992
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000087
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非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)はメタボリックシンドロームの肝臓における表現型とされている。肥満が蔓延する先進国と発展途上国いずれにおいてもNAFLDの有病率の増加が報告されている。近年のヒトのコホートと研究や種々の動物実験の成果から,胎生期を含めた発達期における不均衡な栄養環境は,栄養の過剰あるは栄養不足のいずれにおいても成長後のNAFLDの罹患率を悪化させる可能性が明らかとなりつつある。本稿では,妊娠母体の栄養環境と次世代のNAFLD発症リスクに注目して最新の知見を紹介する。
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