症例
家庭でのパルスオキシメーター使用を契機として肺動静脈瘻を診断した1例
松本 聡太郎
1
,
住吉 倫卓
1
,
横田 知之
1
,
牟禮 岳男
1
,
西野 昌光
1
,
吉井 勝彦
1
1愛仁会千船病院小児科
pp.357-361
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003834
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肺動静脈瘻は肺動脈と肺静脈が毛細血管を介することなく異常吻合する疾患である.右左短絡により低酸素血症をきたしたり,フィルターとしての役割を果たす毛細血管床をシャントすることによる奇異性塞栓や膿瘍,動静脈瘻からの出血により喀血,血胸などの合併症を引き起こす1).一般的に,小児期の肺動静脈瘻は無症状であることが多く,奇異性塞栓や脳膿瘍などの合併症をきたし診断されるほかは,他の理由で受けた検査で偶然発見されたり,遺伝性出血性毛細血管拡張症(hereditary hemorrhagic telangiectasia:HHT)の家族歴からスクリーニングを受けて発見されている2).近年の血管内カテーテル治療におけるコイルや血管閉鎖デバイスの進歩により,肺動静脈瘻は,より安全に血管内カテーテル治療を行うことが可能となり,適応の幅が広がっている.このため,小児においても合併症の予防のため,早期の治療が勧められるようになってきている3).今回,家庭でパルスオキシメーターを使用したことを契機に低酸素血症が発見され,医療機関での精査のうえ,肺動静脈瘻と診断された小児1例を経験したため報告する.

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