症例
経口免疫療法中に重度の貧血を呈し2回目の上部消化管内視鏡検査で確定診断をした好酸球性胃腸炎の幼児例
吉岡 由布
1
,
渥美 ゆかり
1,2
,
高原 賢守
1,2
,
江里口 光太郎
3
,
岡本 晋弥
3
,
山本 鉄郎
4
,
上村 克徳
1,2
,
毎原 敏郎
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター小児科
2同 小児総合診療科
3同 小児外科
4同 病理診断科
pp.1091-1096
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003605
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
好酸球性消化管疾患(eosinophilic gastrointestinal disorders:EGIDs)は,消化管局所に好酸球を主とした炎症細胞浸潤が生じることで,消化管の機能不全をきたす疾患の総称である.2022年に国際的な疾患名の統一が行われ,好酸球性食道炎(eosinophilic esophagitis:EoE)とそれ以外(non-eosinophilic esophagitis-EGIDs:Non-EoE EGIDs)に大別された.Non-EoE EGIDsは部位により好酸球性胃炎,好酸球性腸炎,好酸球性大腸炎に分類される1).本邦では,Non-EoE EGIDsにあたる疾患名として好酸球性胃腸炎(eosinophilic gastroenteritis:EGE)が用いられることが多い2).

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.