特集 腸内細菌叢――実際のところ何が重要なのか
1.小児期の腸内細菌叢の形成
赤川 翔平
1,2
,
辻 章志
1
,
金子 一成
1
1関西医科大学小児科学講座
2関西医科大学附属病院アレルギーセンター
pp.726-733
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003104
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ヒトの腸内では38兆個以上の細菌が細菌叢を形成しており,宿主であるヒトと共生し,ヒトの健康維持に重要な役割を果たしている.ヒトの腸内細菌叢は,分娩様式や栄養方法,抗菌薬使用やその他のさまざまな環境因子の影響を受けながら,3歳頃までに成人型の腸内細菌叢へと変化する.出生から3歳頃までに生じた腸内細菌叢の質的・量的な異常(dysbiosis)は成人期まで移行することがわかっており,この時期の腸内細菌叢をよりよい状態に保つことが生涯の健康維持に重要であると考えられる.
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