綜説
先天鼻涙管閉塞
-――ガイドラインと診療のポイント
松村 望
1
1神奈川県立こども医療センター眼科
pp.169-173
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002941
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先天鼻涙管閉塞は新生児涙嚢炎ともよばれ,乳幼児の眼脂や流涙の原因として頻度の高い疾患である.自然治癒率が高いが,外科的治療を要する場合もあり,経過観察のあり方や外科的治療を行う時期や手法など,さまざまな議論があった.このようななか,エビデンスに基づいて作成された「先天鼻涙管閉塞診療ガイドライン」が2022年に発表され,Minds診療ガイドラインとして収載された.本疾患を最初に診察する可能性の高い小児科医がとくに知っておきたいポイントとして,「正しい涙嚢マッサージの手法」,「抗菌点眼薬の使用は必要時のみ」,「外科的治療の至適タイミングは片側性の場合は生後6~9か月」といった点を中心に解説する.
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