特集 見直そう・教えよう 子どもの身体診察スキル
Ⅰ 各部位の診察 2.口腔・咽頭の視診
-――ごめんね,でも無視はできないの
松島 崇浩
1
1東京都立小児総合医療センター総合診療科
キーワード:
軟口蓋
,
咽頭反射
,
ヘルパンギーナ
,
永山斑
,
Forchheimer’s spots
Keyword:
軟口蓋
,
咽頭反射
,
ヘルパンギーナ
,
永山斑
,
Forchheimer’s spots
pp.1086-1091
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002746
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口腔・咽頭の診察では,小児科外来における日常的な疾患の診断につながる特異的な異常所見を認める可能性が高い.ただし,子どもにとっては侵襲度の高い診察の1つであり,1回で確実な所見をとるために入念な準備と習熟が求められる.知識だけでなく,子どもと適切にコミュニケーションをとれる態度やスキルも必要で,プロフェッショナリズムが最も問われる診察といえる.軟口蓋の口蓋垂近傍は観察しやすいうえに疾患特異的な所見が得られやすいため,ここに最も注目する.見る力をつけるには “咽頭発赤あり” から脱却し,所見を丁寧に言語化し,アトラスや自分で撮影した写真と照らし合わせて復習することが重要である.
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