特集 見直そう・教えよう 子どもの身体診察スキル
Ⅰ 各部位の診察 6.腹部の触診
田原 卓浩
1
,
武谷 茂
2
1たはらクリニック
2久留米大学小児科非常勤講師
キーワード:
腹部
,
触診
,
実質臓器
,
腫瘤
Keyword:
腹部
,
触診
,
実質臓器
,
腫瘤
pp.1108-1113
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002750
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小児の腹部診察も問診,視診,触診,打診,聴診で構成される.とくに急性腹症ではできるだけ短時間に診断と治療を行うことが求められる.児の体動や哺乳/摂食後の経過時間によって入手できる理学的所見の情報量が大きく左右されることを予測し,あらかじめ手を温めること,児の右側から右手の第2~5指の腹で腹部全体を触り,軽く押し込んだ時の反発の強弱を感知することが基本となる.季肋部肋軟骨下縁から下方に向けて硬軟の差を診る手技を繰り返して情報を入手することができると腹部触診をきわめることになる.
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