特集 見直そう・教えよう 子どもの身体診察スキル
Ⅰ 各部位の診察 5.心臓聴診
-――心音所見が大切
中澤 誠
1
1脳神経疾患研究所付属南東北病院小児・生涯心臓疾患研究所
キーワード:
微弱心音
,
過剰心音
,
無雑音の心疾患
,
脳で聴く
,
探しにいく
Keyword:
微弱心音
,
過剰心音
,
無雑音の心疾患
,
脳で聴く
,
探しにいく
pp.1101-1107
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002749
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心臓聴診は他の身体所見を含めた総合診断の一部であり,また,丁寧に聴診し診察する姿は患者サイドの信頼を得る基本である.正しい聴診所見を得るためには,正常児を含めとにかく聴診する習慣,すなわち “心臓聴診文化” を身につけることである.心臓聴診所見は,心音,心雑音の順に表現する.心音所見が心臓循環系の病勢や緊急性の判断に必須で,心雑音がなければ心臓は大丈夫,は大間違いである.心臓循環器疾患を疑ったら,異常所見を探しにいくことが重要で,漫然と聴診しても正しい所見は得られない.正確な所見取得のためには,患児に不安を抱かせないような環境作りが大切である.
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