特集 ウイルス性肝炎を見直す
1.A型肝炎・E型肝炎
鈴木 亮介
1
1国立感染症研究所・ウイルス第二部・第五室
キーワード:
A型肝炎ウイルス
,
E型肝炎ウイルス
,
経口感染
Keyword:
A型肝炎ウイルス
,
E型肝炎ウイルス
,
経口感染
pp.7-13
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002444
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A型肝炎,E型肝炎はそれぞれA型肝炎ウイルスおよびE型肝炎ウイルスの感染により生じる急性肝炎で,いずれもウイルスに汚染された水や食材を介し,経口感染により伝播する.ウイルス特異的な治療法はなく,対症療法が行われる.多くは一過性の肝炎症状を経て軽快する.感染予防には手洗いの徹底,食材の十分な加熱が重要である.とくに小児は家庭内感染の注意が必要である.A型肝炎は予防に有効なワクチンがあるが,E型肝炎は国内で承認されているワクチンはない.いずれの肝炎も4類感染症として分類されており,国内で毎年数百例の報告がある.
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