特集 近未来の小児科のあり方・これからの展望
Ⅶ 小児医学教育と専門医制度
28.小児科専門医制度とサブスペシャルティ
宮入 烈
1
1浜松医科大学小児科学講座
キーワード:
小児科専門医
,
サブスペシャルティ
,
日本専門医機構
Keyword:
小児科専門医
,
サブスペシャルティ
,
日本専門医機構
pp.1649-1656
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002430
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小児疾患の予後を著しく改善させたのは,サブスペシャリストがもたらした技術革新とこれを実践した小児科医の総力である.各分野の医療がさらに高度化する一方で,担う役割は社会医学的な範囲まで及び,少子化にあっても十分な人材の確保が必要である.小児科専門医制度は従来日本小児科学会が運用してきたが,2018年から専門医機構が認定する制度となった.以降,若手医師の全体数が増えるなかで小児科専攻医は一定で,全体に占める割合は減少傾向にある.また機構によるサブスペシャルティ領域の専門医制度は均てん化を目指したものであり,希少疾患を扱い集約化を前提とする小児領域の方向性とは合致しないところもある.小児科および小児のサブスペシャルティは少数を守る特別な仕事であり,その重要性を訴えてこの過渡期に対応する必要がある.
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