特集 近未来の小児科のあり方・これからの展望
Ⅴ 救急医療・集中医療
21.小児の災害医療
石川 健
1
,
赤坂 真奈美
1
1岩手医科大学小児科
キーワード:
平時の備え
,
多様な災害への備え
,
事業継続計画
,
災害時小児周産期リエゾン
,
災害時個別避難計画
Keyword:
平時の備え
,
多様な災害への備え
,
事業継続計画
,
災害時小児周産期リエゾン
,
災害時個別避難計画
pp.1591-1599
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002423
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災害といっても,震災・洪水・土砂災害など,一様ではない.各小児医療機関においても,災害発生時,優先業務を明らかにし,各災害に対応した事業継続計画(BCP)策定が必要である.BCPをもとに,研修・訓練を繰り返し改善を図ることで,災害の備えが強化される.人工知能,ドローン,通信技術の進歩により,減災の可能性が大きく広がる.しかし,近未来でも,災害時,被災地では,医療需要が供給を大きく上回り,医療需給バランスは崩壊する.BCPや,医療的ケア児の個別避難計画作成などを含む,平時の備えと訓練こそが,被害を最小限に留める唯一の方法である.災害時小児周産期リエゾンを含む人材の確保は一朝一夕ではなく,継続的な育成が必要である.
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