症例
肺高血圧によりreversed differential cyanosisをきたした混合型総肺静脈還流異常症の1例
美野 陽一
1
,
上桝 仁志
1,2
,
坂田 晋史
1
,
上田 善之
3
,
難波 範行
1
1鳥取大学医学部統合内科医学講座周産期・小児医学
2広島市立広島市民病院循環器小児科
3津山中央病院小児科
キーワード:
reversed differential cyanosis
,
肺高血圧
,
総肺静脈還流異常症
,
胎児循環遺残
Keyword:
reversed differential cyanosis
,
肺高血圧
,
総肺静脈還流異常症
,
胎児循環遺残
pp.1407-1411
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002383
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総肺静脈還流異常症(total anomalous pulmonary venous connection:TAPVC)は左右の肺静脈すべてが右心系に還流する疾患で,早期診断・手術を行わなければ生命予後は不良である.心臓超音波検査(ultrasound cardiography:UCG)において,TAPVCは心腔内での構造異常所見が乏しいため,出生前診断は困難とされる1).出生後も肺高血圧(pulmonary hypertension:PH)を合併することが多く,右心圧負荷所見によりTAPVCと新生児遷延性肺高血圧症(persistent pulmonary hypertension of the newborn:PPHN)の鑑別は困難な場合が多い.
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