今月の臨床 胎児心臓を診る―この超音波所見を見逃すな!
四腔断面異常から診断できる先天性心疾患
総肺静脈還流異常症
石戸 博隆
1
1埼玉医科大学総合医療センター小児科小児循環器部門
pp.1092-1098
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211089
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●胎児診断は難しいとされているが,「正常な肺静脈還流はあるか」「もしかしたら本疾患ではないか」と疑いながら見れば十分に発見可能である.
●スクリーニングの際には,「左房にツノが生えた所見」はあるか,左房後壁に接する空間がないか,左房後壁と下行大動脈との距離は遠くないか,の3点に着目すると見落としが少ない.
●治療方針および治療必要時期の推定のためには,垂直静脈の還流部位の違い,および肺静脈狭窄の有無が非常に重要である.
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