特集 外来で診る発達障害――基礎知識 & よくある相談への対応
Ⅴ 継続的な診療と生活のサポート
19.トランジションの問題
-――スムーズに成人診療科に移行するために
石﨑 優子
1
1関西医科大学総合医療センター小児科
キーワード:
自立
,
自律
,
精神障害者保健福祉手帳
,
就労支援
Keyword:
自立
,
自律
,
精神障害者保健福祉手帳
,
就労支援
pp.1310-1314
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002354
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発達障害児・者のトランジションが話題になるのは,身体の慢性疾患患者に発達障害が併存する場合と,発達障害として治療を受ける患者の成人期の場合とがある.前者は身体の慢性疾患患者の主治医と連携して行うものであり,後者が本稿のテーマとなる.発達障害児・者のトランジションにおいて,自立と自律のどちらを目指すのか,成人科への転科をするのかしないのかにより,支援のあり方が異なり,転科先も地域のプライマリケア医の場合とより専門性の高い精神科,心療内科などとがある.知的障害,障害者手帳,そして特定の薬物療法の有無により,支援のあり方と移行先を定めて,移行準備を進めることが望まれる.
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