特集 小児呼吸器――最近のトピックス
6.口呼吸の弊害からみる小児の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
-――医科歯科連携の重要性
若槻 雅敏
1
1国立病院機構福岡病院小児科,同睡眠センター
キーワード:
アレルギー性鼻炎(allergic rhinitis:AR)
,
医科歯科連携
,
口呼吸
,
鼻呼吸障害
,
閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)
Keyword:
アレルギー性鼻炎(allergic rhinitis:AR)
,
医科歯科連携
,
口呼吸
,
鼻呼吸障害
,
閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)
pp.861-868
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002249
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小児の閉塞性睡眠時無呼吸が成長や学業に悪影響を及ぼすことが明らかとなり,早期発見・早期治療の重要性が高まっている.最近では口呼吸の問題が注目され,アレルギー性鼻炎などが原因で鼻腔通気が悪化し,慢性的に口呼吸が続くことで顎顔面の成長に悪影響を与え,歯列不正や咬合異常につながり,将来的な睡眠時呼吸障害の原因となり得ることも指摘されている.顎顔面の成長は6歳までに成人の約60%,11~12歳までに約90%が完成するといわれており,小児期は重要である.口呼吸の弊害に関する認識はいまだ医療者へ浸透しておらず,口呼吸の弊害に関して共通認識をもつ小児科・耳鼻咽喉科と歯科による医科歯科連携が今後の課題である.
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