特集 小児呼吸器――最近のトピックス
7.耳鼻咽喉科の視点から考える小児の口呼吸
中田 誠一
1
1藤田医科大学耳鼻咽喉科・睡眠呼吸学講座
キーワード:
鼻呼吸
,
口呼吸
,
鼻腔通気度
,
閉塞性睡眠時無呼吸
,
鼻閉
Keyword:
鼻呼吸
,
口呼吸
,
鼻腔通気度
,
閉塞性睡眠時無呼吸
,
鼻閉
pp.869-879
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002250
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正常な鼻呼吸は,鼻閉が強くなると口呼吸に代わっていく.口呼吸は鼻呼吸にくらべてさまざまな不利益を成人のみならず小児にももたらす.そのなかで大きい不利益の1つに閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)がある.鼻閉が起こると口呼吸とともに鼻腔粘膜レセプターからの呼吸拡大筋への刺激が止まり,それはOSAを引き起こしていく.その鼻閉を客観的に計測する方法に鼻腔通気度検査というものがあり,一般的にはアンテリオール法というものが用いられる.小児においては成長とともに顎顔面が大きくなるために,鼻腔容積が広くなるにつれて成人よりやや高かった鼻腔抵抗値は低下し成人の値に近づいていく.
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