特集 実地診療に役立つ睡眠時無呼吸症候群(SAS)と睡眠関連低換気障害の現況と課題
Ⅰ.睡眠呼吸障害の種類,病態生理と診断
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の解剖学的特徴
佐藤 誠
1
1筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
pp.378-383
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200266
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
・OSAは,解剖学的要因である上気道の広さと,生理学的要因である睡眠の変化に伴う神経調節のバランスが破綻した時に発生する.
・解剖学的な上気道の広さは,顔面頭蓋を構成する上顎骨および下顎骨からなる硬組織と,硬組織に収納されている舌や軟口蓋などの軟組織のバランスによって決定される.
・扁桃肥大や肥満に伴う軟組織の増大がOSA発症の最重要因子であることは周知の事実であるが,小顎,長顔など硬組織が小さいと軟組織の異常がなくてもOSAを発症する.
・正常な硬組織の発達(顔面頭蓋形成)を促す予防医学的対策も必要である.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.